Japanese
English
今月の症例
多彩な神経症状を伴った節外性NK/T細胞リンパ腫の1例
A case of extranodal NK/T cell lymphoma, nasal type, with a variety of neurological findings
藤山 俊晴
1
,
東芝 輝臣
1
,
八木 宏明
2
,
橋爪 秀夫
2
Toshiharu FUJIYAMA
1
,
Teruomi HIGASHISHIBA
1
,
Hiroaki YAGI
2
,
Hideo HASHIZUME
2
1富士市立中央病院皮膚科
2浜松医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Fuji General Hospital, Fuji, Japan
2Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine, Hamamatsu, Japan
キーワード:
節外性NK/T細胞リンパ腫
,
CD56
,
末梢神経障害
Keyword:
節外性NK/T細胞リンパ腫
,
CD56
,
末梢神経障害
pp.183-186
発行日 2008年3月1日
Published Date 2008/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101891
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要約 70歳,女性.既往歴に尋常性天疱瘡があり,プレドニゾロン内服中である.2002年11月より鼻閉感,2003年4月より下腿に浸潤性紅斑が出現し,一部は潰瘍化した.同時に,瞳孔の左右不同,右顔面の知覚鈍麻,左下垂足などの多彩な神経症状がみられた.皮疹部の病理組織では,血管中心性に密に異型性のある小円形細胞が浸潤していた.浸潤細胞の90%はCD56陽性,granzyme B陽性,70%はEBV small encoded RNA陽性で,節外性NK/T細胞リンパ腫と診断した.脳脊髄液中から腫瘍細胞が検出されたが,画像学的には中枢神経系における腫瘤病変は確認できなかった.本疾患で末梢神経障害を示唆する多彩な症状を呈することは稀である.
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