Japanese
English
症例報告
骨髄異形成症候群経過中にカテーテル刺入部に初発したneutrophilic dermatosisの1例
A case of neutrophilic dermatosis induced by indwelling venous catheter in a patient with myelodysplastic syndrome
端本 宇志
1
,
高山 かおる
1
,
佐藤 貴浩
1
,
横関 博雄
1
Takashi HASHIMOTO
1
,
Kaoru TAKAYAMA
1
,
Takahiro SATOH
1
,
Hiroo YOKOZEKI
1
1東京医科歯科大学大学院皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Graduate School, Tokyo Medical and Dental University, Tokyo, Japan
キーワード:
neutrophilic dermatosis
,
骨髄異形成症候群
,
外傷
,
針反応
Keyword:
neutrophilic dermatosis
,
骨髄異形成症候群
,
外傷
,
針反応
pp.139-142
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101878
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要約 43歳,男性.骨髄異形成症候群の白血化に対する化学療法中に,高熱とともに中心静脈カテーテル刺入部に鶉卵大の境界明瞭な浸潤を触れる暗紫紅色紅斑が出現した.表面には血疱を形成して急速に拡大し,体幹部にも同様の紅斑が多発した.末梢血では好中球主体の白血球増多とCRP高値を認め,HLA-B51は陽性であった.病理組織像では真皮上層の著明な浮腫と真皮全層に好中球の稠密な浸潤を認め,neutrophilic dermatosisと診断した.ステロイド投与で改善したが,漸減すると再燃し,併発した肺炎のため,発症60日で死亡した.血液疾患に合併したSweet病やneutrophilic dermatosisでは注射針刺入など外傷部位に一致して有痛性紅斑が出現しやすい.好中球機能亢進に伴う反応であると考えられる.
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