Japanese
English
症例報告
血管腫に対するドライアイス療法およびレーザー治療に伴って出現した基底細胞癌の1例
A case of basal cell carcinoma arising over facial angioma simplex in association with carbon dioxode-treatment and laser therapy
細川 僚子
1
,
山本 奈緒
1
,
貴志 和生
2
,
今村 浩子
3
,
大山 学
1
Ryoko HOSOKAWA
1
,
Nao YAMAMOTO
1
,
Kazuo KISHI
2
,
Hiroko IMAMURA
3
,
Manabu OHYAMA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科
2慶應義塾大学医学部形成外科
3あまきクリニック皮膚科
1Department of Dermatology, Keio University Hospital, Tokyo, Japan
2Department of Plastic and Reconstructive Surgery, Keio University Hospital, Tokyo, Japan
3Department of Dermatology, Amaki Clinic, Tokyo, Japan
キーワード:
基底細胞癌
,
レーザー治療
,
ドライアイス
Keyword:
基底細胞癌
,
レーザー治療
,
ドライアイス
pp.999-1001
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101815
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要約 35歳,女性.出生時より右顔面に血管腫を認め,幼少時よりドライアイス,その後レーザーにより治療されていた.25歳時より,治療部位の一部である右鼻翼近傍に黒色斑が生じ,次第に増大した.初診時,下床に軽度浸潤を伴う径7×6mmの黒褐色の小結節を認めた.拡大切除術を施行した.病理組織では表皮・真皮境界部~真皮深層部に基底細胞様細胞が胞巣状・索状に増殖しており,基底細胞癌(BCC)と診断した.血管腫に発生したBCCの報告例のほとんどは,比較的若年で過去に何らかの治療を受けていたものである.レーザー治療のBCC発症への関与も否定できなかったが,自験例ではドライアイス療法がよりBCCの発症に寄与している可能性が高いと考えられた.
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