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特集 最近のトピックス2003 Clinical Dermatology 2003
3.新しい検査法と診断法
爪白癬の分子生物学的診断と治癒判定
Molecular identification and viability assessment of dermatophytes in tinea unguium.
坪井 良治
1
Ryoji TSUBOI
1
1東京医科大学皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Tokyo Medical University
キーワード:
爪白癬
,
PCR
,
LightCycler
,
アクチン
Keyword:
爪白癬
,
PCR
,
LightCycler
,
アクチン
pp.94-97
発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101239
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近年,病原性真菌の同定法として分子生物学的手法が注目されている.われわれは真菌培養を行うことなく爪白癬の患者の爪甲病変部から直接RNAやDNAを抽出し,菌の同定と菌量の推定,ならびに治癒判定を行う方法を考案した.方法は,皮膚糸状菌由来のアクチン遺伝子を標的遺伝子とし,この配列に特異的なプライマーを作製して,得られた試料を基にLightCyclerシステムで定量的にcDNAを増幅した.その結果,この方法は定性的には従来の培養結果と一致し,かつ菌量の定量性も示された.この方法は短時間で完了でき,特異性と感度に優れ,しかも比較的廉価な方法として爪白癬の診断と治癒判定に将来有用である.
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