Japanese
English
治療
尋常性乾癬におけるマキサカルシトール軟膏とステロイド軟膏によるtopical sequential therapy―QOL評価を加えて
Topical sequential therapy using maxacalcitol ointment and corticosteroid in psoriasis vulgaris:With the entry of quality of life
窪田 泰夫
1
,
森上 徹也
1
,
勝浦 純子
1
,
松岡 由恵
1
,
中井 浩三
1
,
横井 郁美
1
,
丹生 名都子
1
,
松田 保史
1
,
米田 耕造
1
Yasuo KUBOTA
1
,
Tetsuya MORIUE
1
,
Junko KATSUURA
1
,
Yoshie MATSUOKA
1
,
Kozo NAKAI
1
,
Ikumi YOKOI
1
,
Natsuko NIBU
1
,
Yasushi MATSUDA
1
,
Kozo YONEDA
1
1香川大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology,Kagawa University School of Medicine
キーワード:
尋常性乾癬
,
マキサカルシトール軟膏
,
sequential therapy
,
QOL
Keyword:
尋常性乾癬
,
マキサカルシトール軟膏
,
sequential therapy
,
QOL
pp.1178-1185
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101093
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尋常性乾癬患者18例を対象として,マキサカルシトール軟膏(オキサロール (R)軟膏25μg/g)とvery strongクラスのステロイド外用薬を用いたtopical sequential therapy(本稿では,外用連続療法と訳す)の臨床的有用性ならびに患者QOLに及ぼす影響について検討した.併用方法は,導入期には朝はマキサカルシトール軟膏,夜はステロイド外用薬をそれぞれ1日1回外用し,落屑や浸潤が消失すると次の移行期に移る.移行期には平日の朝と夜(もしくはどちらか1回)にマキサカルシトール軟膏を単独外用し,土日は導入期と同じく朝はマキサカルシトール軟膏,夜はステロイド外用薬を塗布した.さらに紅斑の色調が薄くなると維持期に入り,マキサカルシトール軟膏を1日1回ないし2回外用し,原則12週間の外用連続療法を実施した.皮膚症状は,PASIスコアならびに医師による全般改善度で評価した.また,FinlayらのDLQIを基に作成した質問票を用いて患者QOLを評価した.その結果,すべての評価時期において試験開始時と比較してPASIスコアの有意な改善が認められた.QOLに関しても,試験開始時に比べて外用12週後にはQOLの有意な改善が認められた.本結果より,マキサカルシトール軟膏による外用連続療法は,皮膚症状の改善ならびに患者QOLの向上に有用な外用治療法となるものと考えられた.
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