Japanese
English
症例報告
慢性リンパ性白血病に合併した水疱性類天疱瘡の1例
A case of bullous pemphigoid associated with chronic lymphocytic leukemia
紺野 隆之
1
,
木根 淵智子
1
,
冨田 恭子
1
,
三橋 善比古
1
,
近藤 慈夫
1
Takayuki KONNO
1
,
Tomoko KINEBUCHI
1
,
Kyoko TOMITA
1
,
Yoshihiko MITSUHASHI
1
,
Shigeo KONDO
1
1山形大学医学部情報構造統御学講座皮膚科学分野
1Department of Dermatology,Yamagata University School of Medicine
キーワード:
慢性リンパ性白血病(CLL)
,
水疱性類天疱瘡(BP)
,
自己免疫性疾患
Keyword:
慢性リンパ性白血病(CLL)
,
水疱性類天疱瘡(BP)
,
自己免疫性疾患
pp.681-683
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100965
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要約 71歳,男性.1994年より慢性リンパ性白血病にて無治療で経過を観察中である.2003年12月頃より体幹を中心に紅斑が出現した.2004年3月には水疱もみられるようになった.体幹,四肢に米粒大から鶏卵大までの紅斑と,両前腕および両手掌に水疱を認めた.病理組織像は表皮下水疱で,蛍光抗体直接法では表皮真皮境界部にC3が沈着していた.抗BP180抗体陽性.慢性リンパ性白血病に合併した水疱性類天疱瘡と診断した.プレドニゾロン30mg/日内服で,水疱新生が治まらず,ニコチン酸アミド1,200mg/日,塩酸ミノサイクリン200mg/日内服の追加で水疱新生が抑制された.慢性リンパ性白血病は自己免疫性溶血性貧血,関節リウマチやSLEなどの自己免疫性疾患との合併があるが,水疱性類天疱瘡との合併はこれまで4例であり,稀な症例と考えた.
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