Japanese
English
原著
水疱性類天疱瘡—自験10例の報告と水疱型,小水疱型の比較
Bullous Pemphigoid : Report of 10 Cases and Comparison of Bullous Variety with Vesicular Form
三橋 善比古
1
,
橋本 功
1
,
帷子 康雄
1
,
古川 隆
1
,
野村 和夫
1
,
伊藤 泉
1
,
門馬 節子
2
Yoshihiko MITSUHASHI
1
,
Isao HASHIMOTO
1
,
Yasuo KATABIRA
1
,
Takashi KOGAWA
1
,
Kazuo NOMURA
1
,
Izumi ITOH
1
,
Setsuko MOMMA
2
1弘前大学医学部皮膚科教室
2山形県立河北病院皮膚科
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
2Division of Dermatology, Yamagata Kenritsu Kahoku Hospital
pp.801-806
発行日 1983年9月1日
Published Date 1983/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202905
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要約 水疱性類天疱瘡の10例を報告した.うちわけは男8例,女2例で年齢は50歳から88歳まで,平均72歳であった.Chorzelskiらの臨床分類に従い,水疱型6例,萎縮・瘢痕を伴う水疱型1例,小水疱型3例に分け,水疱型と小水疱型の相違について検討したところ,以下の点が明らかとなった.1)水疱型は全例70歳以上と高齢で,瘙痒は認めないか,あっても軽度のものが多いのに対し,小水疱型は3例とも50歳台で,激痒を伴い,2)臨床検査所見で水疱型は赤沈亢進が6例中4例,CRP陽性(1+〜4+)も4例に対し,小水疱型では3例とも赤沈,CRPに異常を認めなかった.3)組織所見で,小水疱型は著しく好酸球優位の細胞浸潤がみられ,2例で真皮乳頭に微小膿瘍を認めた.4)免疫螢光法所見,電顕所見およびDDSに対する反応性では特に差はみられなかった.
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