Japanese
English
症例報告
頭蓋骨破壊をみた熱傷瘢痕癌の1例
A case of burn scar carcinoma with bone destruction of the scalp
金子 高英
1
,
中野 創
1
,
神戸 有希
1
,
水木 大介
1
,
原田 研
1
,
花田 勝美
1
,
大熊 洋輝
2
,
四ツ柳 高敏
3
,
野村 和夫
4
Takahide KANEKO
1
,
Hajime NAKANO
1
,
Yuki KAMBE
1
,
Daisuke MIZUKI
1
,
Ken HARADA
1
,
Katsumi HANADA
1
,
Hiroteru OOKUMA
2
,
Takatoshi YOTSUYANAGI
3
,
Kazuo NOMURA
4
1弘前大学医学部皮膚科学教室
2弘前大学医学部脳神経外科
3弘前大学医学部形成外科学教室
4青森県立中央病院皮膚科
1Depertment of Dermatology,Hirosaki University School of Medicine
2Depertment of Neurosurgery,Hirosaki University School of Medicine
3Depertment of Plastic Surgery,Hirosaki University,School of Medicine
4Depertment of Dermatology,Aomori Prefectural Central Hospital
キーワード:
有棘細胞癌
,
熱傷瘢痕癌
,
頭蓋骨破壊
,
硬膜浸潤
Keyword:
有棘細胞癌
,
熱傷瘢痕癌
,
頭蓋骨破壊
,
硬膜浸潤
pp.851-854
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100805
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54歳,女性.生後8か月に囲炉裏に落ち,頭部を熱傷,その後瘢痕化にて治癒した.以降は特に医治を受けず放置していた.4~5年前より,同部位に難治性潰瘍出現した.次第に隆起し,出血,膿汁,悪臭を伴うようになってきた.当院初診時,右頭頂部に手拳大の厚い痂皮を付着する赤色腫瘤を認めた.頭部MRI像ではこの腫瘍は頭蓋骨を破壊し,硬膜に至っていた.リンパ節,内臓転移はみられなかった.手術標本の病理組織像は有棘細胞癌であった.脳実質には浸潤はみられなかった.T4N0M0,病期ⅢとしてC’A’療法を3クール施行.術後,約1年経過しているが,再発はみられていない.
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