Japanese
English
症例報告
熱傷はん痕部に生じた皮膚サルコイドーシス
Cutaneous sarcoidosis occurred on burn scar
太田 馨
1
,
水野 可魚
1
,
岡本 祐之
1
,
堀尾 武
1
Kaoru OTA
1
,
Kana MIZUNO
1
,
Hiroyuki OKAMOTO
1
,
Takeshi HORIO
1
1関西医科大学皮膚科
1Depertment of Dermatology,Kansai Medical University
キーワード:
皮膚サルコイド
,
局面型
,
はん痕浸潤
,
Kàbner現象
Keyword:
皮膚サルコイド
,
局面型
,
はん痕浸潤
,
Kàbner現象
pp.628-630
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100747
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70歳,女性.1992年天ぷら油により両前腕伸側に熱傷を受け,その後次第に同部位に不整形で中央部がやや萎縮し浸潤を触れる紅褐色の皮疹が現われた.縦隔リンパ節腫脹と肺野に小結節が認められ,血清ACE,血清リゾチームは上昇し,ツベルクリン反応は陰性であった.皮膚病変には非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が認められたが,偏光顕微鏡にて異物が存在しなかったことおよび皮疹の性状から局面型の皮膚サルコイドと診断した.先行する皮膚病変に皮膚サルコイドが出現するのは,熱傷はん痕部の症例以外に,掻破後の報告や,帯状ほう疹後のはん痕部位,水痘後のはん痕などが報告されている.発症機序は不明であるが,Köbner現象により生じたものと考えられる.
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