Japanese
English
特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004
5.皮膚科医のための臨床トピックス
セラピーメイク
Therapy make
今西 宣晶
1
,
小林 照子
2
,
中嶋 英雄
3
Nobuaki IMANISHI
1
,
Teruko KOBAYASHI
2
,
Hideo NAKAJIMA
3
1慶應義塾大学医学部解剖学教室
2美・ファイン研究所
3慶應義塾大学医学部形成外科
1Depertment of Anatomy,Keio University School of Medicine
2Institute for Beauty and Fine
3Depertment of Plastic and Reconstructive Surgery,Keio University School of Medicine
キーワード:
セラピーメイク
,
外観
,
医療
,
美容
,
心理
Keyword:
セラピーメイク
,
外観
,
医療
,
美容
,
心理
pp.145-147
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100667
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
外観の色や形の障害が,他の身体的障害と大きく異なる点は,症状のほとんどが,他人がどのように自分を見,自分のことをどう思っているかという心の悩みに起因することである.したがって,色や形の障害を治療する真の目標はこの心の障害を緩和し取り除くことである.医学的治療やカウンセリングもその重要な手段となるが,化粧も実は非常に有効な手段なのである.セラピーメイクは化粧のもつポジティブな心理作用を利用し,単に病変部をカムフラージュするだけではなく,その人がもつ魅力的な部分を引き出すようなメイクを行い,その人の積極的な社会生活への復帰を促し支援する活動である.化粧を通してこのような活動を行う者をわれわれはメイクセラピストと呼んでいるが,医学的治療を行う医師や心を扱う臨床心理士らと連携し,おのおのの治療限界を補完し合うことで患者のQOLがより向上するものと考えられる.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.