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特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004
3.新しい検査法と診断法
皮膚腫瘍に対する光線力学診断
Photodynamic diagnosis in dermatology
森脇 真一
1
,
青島 有美
2
Shin-Ichi MORIWAKI
1
,
Yumi AOSHIMA
2
1浜松医科大学光量子医学研究センター(光環境医学研究分野)
2浜松医科大学皮膚科
1Photon Medical Research Center,Hamamatsu University School of Medicine
2Depertment of Dermatology,Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
アミノレブリン酸
,
光線力学診断
,
光線力学療法
,
皮膚腫瘍
,
プロトポルフィリンⅨ
Keyword:
アミノレブリン酸
,
光線力学診断
,
光線力学療法
,
皮膚腫瘍
,
プロトポルフィリンⅨ
pp.80-83
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100654
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生体内に光感受性物質を投与した後,励起光照射により発生した蛍光を検出するという手法を用いた光線力学診断(photodynamic diagnosis:PDD)が,近年,癌の局在診断法の一つとして注目されている.皮膚科領域においては,腫瘍蓄積性の高いアミノレブリン酸(ALA)の自家調製外用剤を使用したPDDの有用性が多くの施設から報告されている.健常部を含んだ病変部あるいは病変が存在した部分に,20%ALAを数時間密封外用した後に励起光線を照射し,赤色蛍光の範囲を解析することにより,治療前の病変の評価や治療後の残存病変や再発のチェックを行うことが可能となる.本法は非侵襲的で簡易な方法であり,何度でも繰り返し施行可能である.最も良い適応疾患は,肉眼的に境界不明瞭な日光角化症,Bowen病,基底細胞癌である.乳房外Paget病の局在診断に対しても,従来のマッピングに替わる有用な手段として期待されている.
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