Japanese
English
特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004
1.最近話題の皮膚疾患
Hydroxyureaによる皮膚症状
Cutaneous lesions induced by hydroxyurea
吉田 和恵
1
,
齋藤 昌孝
1
,
天谷 雅行
1
,
田中 勝
1
Kazue YOSHIDA
1
,
Masataka SAITO
1
,
Masayuki AMAGAI
1
,
Masaru TANAKA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Keio University School of Medicine
キーワード:
hydroxyurea
,
皮膚潰瘍
,
爪甲色素沈着
,
皮膚筋炎様皮疹
,
皮膚症状
Keyword:
hydroxyurea
,
皮膚潰瘍
,
爪甲色素沈着
,
皮膚筋炎様皮疹
,
皮膚症状
pp.20-23
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100643
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Hydroxyurea(HU)はDNA合成を阻害する代謝拮抗剤であり,高い奏効率に加えて他の抗癌剤と比べ重篤な副作用が少ないため,骨髄増殖性疾患に広く用いられている.HUの一般的な副作用としては骨髄抑制が有名であるが,長期投与により10~35%に皮膚症状が認められるとされる1).主な皮膚症状としては,皮膚の乾燥,皮膚萎縮,脱毛,粘膜皮膚および爪甲の色素沈着,扁平苔癬,皮膚潰瘍,手指関節の紅斑などが報告されている.HUによる皮膚症状はいずれもHUを比較的長期投与した患者に認められ,HU中止により軽快傾向を示すが難治である.これらの皮膚症状には特異的な所見が乏しく,見逃されていることも多いと考えられる.HUを長期投与されている患者に難治な皮膚症状をみた場合,HUの関与を疑うことが肝要である.
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