Derm.2006
皮膚科診療と器械
須山 孝雪
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学教室
pp.12
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100618
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皮膚科は他科に比べ,医療器械を要せず診断・治療に臨んできたように思う.もちろん必要な患者には血液検査やCTなどの画像検査は施行されているだろうが,皮膚科外来に訪れる大多数の患者は視診や触診で診断をされ,外用や内服などの保存的治療,もしくは液体窒素やドライアイス,局所麻酔下に行われる簡単なデイ・サージャリーで診療を終える.
大学病院で皮膚外科を中心に診療しているためか,最近はいくつかの器械を使うようになった.7,8年ほど前にダーモスコープを使い始めたころは,慣れないせいか抵抗があったが,今では黒っぽい腫瘍には条件反射のようにゼリーを塗って,スコープを覗いている.わかりにくいものもあるが,血管腫や血腫,基底細胞癌などは診断がつくことが多い.たまたまいただく機会があり,私物としても所有しているが,買うと10万円ほどするものらしい.ドップラー血流計も下肢の血流を診るのみでなく,術前に動脈皮弁のデザインを行うに際し有用であるため,病棟にも置いてあるが聴診器型の安価なものは個人購入した.この辺までは購入意欲の湧く金額の器械だが…….
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