Japanese
English
症例報告
円形脱毛症を伴った石灰化上皮腫の1例
A case of calcifying epithelioma associated with alopecia areata
三井 湖麻江
1
,
野中 浩充
1
,
末木 博彦
1
,
飯島 正文
1
Komae MITSUI
1
,
Hiromitsu NONAKA
1
,
Hirohiko SUEKI
1
,
Masafumi IIJIMA
1
1昭和大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Showa University School of Medicine
キーワード:
石灰化上皮腫
,
脱毛
,
腫瘍免疫
,
圧迫
,
円形脱毛症
Keyword:
石灰化上皮腫
,
脱毛
,
腫瘍免疫
,
圧迫
,
円形脱毛症
pp.392-394
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100576
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要約 78歳,女性.約半年前に頭頂部に小結節が出現し,直後より周囲に脱毛斑を生じた.初診時,頭頂部やや左に径3cmの円形脱毛斑を認め,中央に径5mm,境界明瞭な骨様硬の皮下結節を触知した.自覚症状はなかった.石灰化上皮腫,alopecia neoplasticaなどを疑い結節を切除した.組織学的には,皮下に線維性被膜を有し,主に陰影細胞からなる腫瘍塊がみられ,周囲に一部リンパ球の浸潤が認められた.腫瘍近傍の休止期毛周囲には巣状のリンパ球浸潤があり,円形脱毛症を伴った石灰化上皮腫と診断した.脱毛の原因として,腫瘍免疫の関与も考えられた.切除9か月後より軟毛の再生がみられているが,1年後の現在も脱毛斑が残存している.
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