Japanese
English
症例報告
Sweet病疑いで経過観察中に発症したMDSの特異疹の1例
MDS with skin infiltration while monitoring the course of a patient suspected of having Sweet's disease
田辺 健一
1
,
新山 史朗
1
,
坪井 廣美
1
,
勝岡 憲生
1
Kenichi TANABE
1
,
Shiro NIIYAMA
1
,
Hiromi TSUBOI
1
,
Kensei KATSUOKA
1
1北里大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kitasato University School of Medicine
キーワード:
骨髄異形成症候群
,
慢性骨髄単球性白血病
,
Sweet病
,
特異疹
Keyword:
骨髄異形成症候群
,
慢性骨髄単球性白血病
,
Sweet病
,
特異疹
pp.74-76
発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100392
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39歳,男性.1999年より四肢の関節痛を自覚し,翌年より体幹,上肢に皮疹が出現してきた.38℃台の発熱を伴い,当初,Sweet病を疑い治療,観察していた.PSL,DDS内服にて軽快はするものの治癒には至らず,約1年後,末梢血に単球を主とする白血球増多を認め骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome:MDS)と診断した.同時期より小結節が出現し,病理組織学的に異型の単核球を多数認め,特異疹と診断した.近年,MDSに伴って特異疹が出現する症例が増加してきているが,化学療法,骨髄移植を含めた治療法の進歩によって患者の延命が図られるようになったために,その経過中に特異疹をみることが多くなったと考えられる.特異疹の出現が予後を予見できる症例も存在するため,皮疹の十分な観察が必要である.
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