Japanese
English
症例報告
自己抗体陰性であった全身性エリテマトーデスの男性例
A case of systemic lupus erythematosus without autoantibodies
五月女 聡浩
1
,
川村 由美
1
,
宮本 由香里
1
,
大塚 勤
1
,
山﨑 雙次
1
Akihiro SOTOME
1
,
Yumi KAWAMURA
1
,
Yukari MIYAMOTO
1
,
Tsutomu OHTSUKA
1
,
Soji YAMAZAKI
1
1獨協医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Dokkyo University School of Medicine
キーワード:
自己抗体陰性
,
SLE
,
補体低下
Keyword:
自己抗体陰性
,
SLE
,
補体低下
pp.1066-1068
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100297
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要約
47歳,男性.2002年5月,前胸部,両上肢に紅色皮疹が出現,近医にて加療するも軽快せず,9月下旬から全身倦怠感,顔面の蝶形紅斑が出現したため,精査・加療目的にて当科に入院した.入院時,顔面および頸部に暗紅色斑,両上肢伸側部と背部に半米粒大から拇指頭大の紅褐色斑が集簇していた.病理組織学的に毛孔角栓周囲の表皮萎縮,基底層の液状変性,真皮内の血管周囲にリンパ球浸潤あり.蛍光抗体直接法で基底膜部にIgG,IgA,C3の沈着がみられた.検査上血清C3,C4,CH50の低下を認めたが,抗核抗体,抗ds-DNA抗体,抗Sm抗体など各種抗体はすべて陰性であった.米国リウマチ学会の診断基準のうち,蝶形紅斑,光線過敏症,腎障害,血液障害の4項目を満たしSLEと診断した.プレドニン(R)1日90mgにて治療を開始したが,補体の正常化には約1か月を要した.
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