連載 シリーズ/ここまでわかる画像
⑨内耳のCT,MRI
大塚 明弘
1
,
宇佐美 真一
1
1信州大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.729-734
発行日 2002年9月20日
Published Date 2002/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902621
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はじめに
最近の画像撮影機器の発達は,原因不明の感音難聴の病態解明に大きく寄与している。当科の難聴専門外来では,難聴患者のほぼ全例に側頭骨CTを施行している。そのうち,内耳奇形を認める症例や人工内耳埋め込み術を予定する患者には,さらに内耳MRIを行っている。内耳は側頭骨に囲まれた器官であるため,内耳奇形の診断には側頭骨CTが適しており内耳の画像診断を行ううえでの基本になっているが,軟部組織の評価にはMRIが必要となる。CTと比較したMRIの長所としては,1)電離放射線による被曝がない。特に,内耳のCTでは眼球(水晶体)への被曝が問題となる。
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