目でみる耳鼻咽喉科
骨組織への浸潤像を呈した頸静脈球型グロームス腫瘍
川島 慶之
1
,
野澤 真理子
1
,
堤 剛
1
,
喜多村 健
1
,
大野 喜久郎
2
,
河内 洋
3
,
小池 盛雄
3
,
岸本 誠司
4
1東京医科歯科大学耳鼻咽喉科学教室
2東京医科歯科大学脳神経外科学教室
3東京医科歯科大学病因・病理学教室
4東京医科歯科大学頭頸部外科学教室
pp.336-337
発行日 2001年5月20日
Published Date 2001/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902362
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中耳グロームス腫瘍は,1945年にRosenwasser1)により初めて報告されてから,欧米では数多くの報告があるが,本邦では1956年に切替ら2)により初めて報告されて以来約60例の文献報告があるに過ぎない。本腫瘍は病理組織学的には良性腫瘍である。しかし,血流に富み,頸静脈孔周囲骨組織へ破壊性,浸潤性に緩徐に発育し,1〜4%に遠隔転移の報告もある3,4)。
症例:24歳男性。
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