鏡下咡語
連鎖形成術ことはじめ
森満 保
1
1宮崎医科大学
pp.280-281
発行日 1998年4月20日
Published Date 1998/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901754
- 有料閲覧
- 文献概要
ここでの鏡は手術顕微鏡で,その下にはほぼ正常な鼓膜に連鎖異常の耳があって,囁語は術中に“聞こえるようになりましたか”と聞く術者の囁き声である。
自小骨連鎖形成術ossiculoplastyという術語は最近の造語で,1990年版のStedmanには出ていない。Tympanoplastyには連鎖修復の操作も含まれているが,鼓膜再建がない連鎖のみの形成術はossiculoplas-tyのほうが分かりやすい。このような鼓膜正常の高度伝音難聴の手術にはじめて挑戦したのは昭和46年(1971)であった。
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.