鏡下咡語
通勤と推理小説
廣瀬 肇
1
1北里大学医療衛生学部
pp.1076-1077
発行日 1994年12月20日
Published Date 1994/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901061
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医者になって以来,毎日片道1時間半ほどの電車通勤を続けている。この程度の時間を掛けて通うのは学生時代からのことでもあるので,人生の2/3位の期間,1日のうち3時間近くを乗物の中で費やしている計算になる。こんな状況は京浜地区や京阪神地区に特有なものらしく,各地の大学などに伺ってみると職住近接,せいぜい車で30分以内という方が多いのがうらやましく感じられることもある。
こうした通勤時間を無駄と考えるならば,その総和というものは気が遠くなるような数字になってしまうであろう。しかし通勤の時間というものにもそれなりの功徳がないわけでもない。
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