特集 第四回日本病院学会
【宿題報告】
看護婦の通勤制の批判殊にその結婚問題について
武藤 多作
1
1松江日本赤十字病院
pp.3-8
発行日 1954年8月1日
Published Date 1954/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200843
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緒言
戦後看護婦の養成規準が変動されたため,その絶対数が著しく減少し,病院経営上重大な危機を招いたと同時に,新憲法による女性解放の風潮から,院外居住が増加し,病院の自衞をも脅かすに至つた。殊に結婚による通勤者の問題は,一種の社会問題として取り上げられて,その増加と共に病院経営者を著しく悩ましている。我々はこうした難問を解決するため,従来あらゆる方策を講じて来たが,未だ適格な結論に達していないので,この際これ等の点について検討を加えて,対策を樹立する材料と致し度いと思う。
本研究の材料は全国病院中,主として100床以上のもの500に紹介し,372病院の回答を得たものに拠つた。この際回答を寄せられた病院看護科の方々に感謝の意を表する。
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