トピックス 内視鏡による診療・最近の進歩
内視鏡的篩骨洞微細手術の実際
大西 俊郎
1
1聖路加国際病院耳鼻咽喉科
pp.741-745
発行日 1992年10月20日
Published Date 1992/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900601
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I.内視鏡的鼻内手術を巡る東西の流れ
1985年にKennedy1)がFunctional Endos-copic Sinus Surgery(FESS)を報告して以来,内視鏡的鼻内手術が世界の注目を集めるようになり,その後のStammberger,Kennedyらの努力により,この手術は飛躍的な発展をとげたといえる。
FESSのポイントは慢性副鼻腔炎の病変の源とされるostiomeatal unit (参考文献1,9,11中のosteomeatal unitは誤り)の病変を内視鏡的手術により取り除くことによって副鼻腔の換気が保たれ,線毛運動も回復するとしてKennedyはこの方法をfunctional surgery (機能的手術)と命名した。この方法は実際には中鼻道と前篩骨洞を開放する局部的な手術であり,外来患者を対象に行われ,術後タンポンを必要としない保存的な手術である。
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