特集 外来診療マニュアル—私はこうしている
I.症状の診かた・とらえ方—鑑別のポイントと対処法
8.鼻出血
調所 廣之
1
1関東労災病院耳鼻咽喉科
pp.34-36
発行日 1991年11月5日
Published Date 1991/11/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900371
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鼻出血は,外来患者総数の約2%である.患者全体では若年者に多いが,重症例は40歳以上の中高年者に多い.一般的に男性に多い.70〜80%はキーゼルバッハ部位より出血する.出血部位の確認には,ファイバースコープが優れている.機械的刺激,一過性の脈圧上昇による出血が70〜80%である.この他注意すべき疾患には血液疾患,悪性腫瘍,循環器疾患などがある.治療は,外科的処置(圧迫,焼灼)が中心である.
表1に鼻出血の鑑別診断を,図1,2に鼻腔の血管を示した.
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