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特集 診察の守備範囲をひろげる
特別な器具を用いる診察法
鼻出血
Nasal Bleeding
佐竹 虔介
1
1佐竹耳鼻咽喉科・気管食道科医院
pp.716-717
発行日 1994年8月15日
Published Date 1994/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901260
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- Abstract 文献概要
■症例の大多数は鼻孔より奥行で1~2cmの鼻中隔前下部の血管叢を作り,動静脈吻合もあるキーゼルバッハ部位の損傷によるものである.
■極めて多量の出血を反復するものは奥部の前および後飾骨動脈よりのことが多く,この場合は止血処置も容易でなく,また高血圧症を伴うことが多い.
■キーゼルバッハ部位の出血でも1週間くらいは反復して出血しやすいので患者に患部への刺激を避けさせ(洗顔時など),また出血部位への何らかの処置を行うべきで,一時的タンポンによる止血で可とすべきではない.
■特に出血部位がキーゼルバッハ部位か否かを明確に確認しておきたい.
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