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特集 耳鼻咽喉科医が知っておくべきワクチン医療
《各種ワクチンの最新動向》
ヒト乳頭腫ウイルスワクチン
Human papillomavirus vaccine
室野 重之
1
Shigeyuki Murono
1
1福島県立医科大学耳鼻咽喉科学講座
pp.330-335
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202338
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POINT
●現在日本で承認されているヒト乳頭腫ウイルス(HPV)ワクチンは2価(HPV 16型・18型)と4価(HPV 6型・11型・16型・18型)のものであるが,海外では9価のものも承認されている。
●日本ではHPVワクチンは予防接種法に基づく定期接種であるが,2013年6月より積極的な接種勧奨が差し控えられた状態が続いている。
●HPVワクチン接種後の多様な症状は機能性身体症状と考えられているが,国内外の調査により,HPVワクチン接種者と非接種者の間で発生頻度には差異のないことが判明している。
●HPVワクチンにより子宮頸部のHPV感染や前癌病変である子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)が減少することが示されている。2018年には子宮頸癌が減少することも初めて報告された。
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