増刊号 救急・当直マニュアル—いざというときの対応法
Ⅴ.当直での術後急変への対応
耳科手術後の髄液漏
土井 勝美
1
1近畿大学医学部耳鼻咽喉科
キーワード:
耳科手術
,
髄液漏
,
テステープ
,
β2トランスフェリン
Keyword:
耳科手術
,
髄液漏
,
テステープ
,
β2トランスフェリン
pp.297-301
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202071
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当直医へのコール
●中耳手術後の患者が,鼻腔内もしくは上咽頭に液体が流れ落ちる感覚があると訴えて救急・当直医を受診することが多い。
●鼓膜および外耳道経由の髄液漏出もありうる。
●手術後の鼻かみや排便時の力み・いきみを契機として発症することが多い。
●主治医に直ちに連絡をとり,対応を協議する。ほぼ全例,手術中に髄液漏を発症しており,手術所見の確認も重要である。
●頭痛,悪心,高熱,意識低下,項部硬直を伴う場合には,髄膜炎の発症を考慮して,迅速な緊急対応が求められる。
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