増刊号 救急・当直マニュアル—いざというときの対応法
Ⅴ.当直での術後急変への対応
耳科手術後のめまい・顔面神経麻痺
萩森 伸一
1
1大阪医科大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
耳科手術
,
顔面神経麻痺
,
めまい
,
合併症
,
医療トラブル
Keyword:
耳科手術
,
顔面神経麻痺
,
めまい
,
合併症
,
医療トラブル
pp.292-296
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202070
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当直医へのコール
≪めまい≫
●耳科手術後のめまいは,術直後〜当日に生じることが多い。
●麻酔覚醒直後からの激しい回転性めまいは主治医が対応するが,帰室し安静解除後の夜間帯以降,頭位や体位変換を機に急激なめまいを訴えた際には,当直医コールになる。
●嘔気・嘔吐を認めることも多い。
●疾患名と施行した手術,めまいが生じたきっかけ(頭位・体位変換,くしゃみや鼻かみなど),創部ガーゼ汚染の有無などが重要情報である。
≪顔面神経麻痺≫
●耳科手術後の顔面神経麻痺は,術直後から生じる即時型麻痺と数時間〜数日後に起こる遅発性麻痺に分けられる。
●夜間・休日に遅発性麻痺が生じた際に当直医コールとなる。
●施行した手術,術後から麻痺発症までの時間経過や創部ガーゼ汚染の有無が重要な情報である。
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