増刊号 救急・当直マニュアル—いざというときの対応法
Ⅳ.救急外来・当直での処置と治療
外傷
口腔外傷
横尾 聡
1
1群馬大学大学院医学系研究科口腔顎顔面外科学講座・形成外科学講座
キーワード:
外傷歯
,
完全脱臼歯
,
再植
,
舌出血
,
歯槽突起骨折
Keyword:
外傷歯
,
完全脱臼歯
,
再植
,
舌出血
,
歯槽突起骨折
pp.141-146
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202040
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当直医へのコール
●口腔外傷のなかでも歯の外傷は受傷者の口腔機能や心理面(美容面)に大きな影響を与える。
●歯の外傷は1〜2歳の乳幼児と7〜8歳の学童に多発する傾向がある。前者は運動協調性の発達前期にあたり,原因は転倒が最も多く,次いで衝突,転落,打撲と続き,多くが日常生活のなかで発生する。
●永久歯の外傷も原因はほぼ同様であるが,その背景は交通事故,暴行,スポーツなどであり,日常生活のなかで発生するものは比較的少ない。
●歯の外傷は迅速かつ適切な対応によって良好な結果が得られることが多い。
●緊急処置を行う可能性のある各科の医師は応急処置の目的を認識しておく必要がある。
●当直医が特に留意する口腔外傷は,歯の外傷のなかの「完全脱臼」と「舌を含めた口腔粘膜外傷」である。
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