Japanese
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特集 今さら聞けないかぜ診療のABC
《かぜを治す》
かぜに対する漢方治療
Kampo medicine for common cold
今中 政支
1
Masashi Imanaka
1
1いまなか耳鼻咽喉科
pp.954-959
発行日 2018年10月20日
Published Date 2018/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201848
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Point
●かぜに罹患した患者が求めているのは,「速やかに症状を緩和してもらうこと」であって,「抗微生物薬適正使用の手引き」を遵守した「抗菌薬の投与を控えた処方」ではない。
●漢方は1800年前に編纂された『傷寒論』という「急性感染症に対する治療バイブル」的な成書に端を発しており,適切に漢方薬を処方すれば,発熱,頭痛,倦怠感,関節痛,咽頭痛,咳など,かぜの諸症状を迅速に治すことができる。
●「長く飲まないと効かない」のは慢性疾患のときであって,優れた即効性を有する漢方薬が多数存在する。
●本稿では浪速医科大学(架空)を舞台とし,医局員が漢方薬を導入することによって,いかなる恩恵を受けたのか,漢方薬ならではの服用法,発汗療法,傷寒と温病の違い,長引く咳嗽への対処などにスポットを当てつつ,わかりやすく概説した。
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