Japanese
English
特集① 耳鳴診療のNew Trend
耳鳴の発生機序
Pathophysiology of tinnitus
岡本 秀彦
1
Hidehiko Okamoto
1
1国際医療福祉大学医学部生理学
pp.112-115
発行日 2018年2月20日
Published Date 2018/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201500
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POINT
●従来,主観的耳鳴(以下,耳鳴)の発生源は耳または末梢聴覚受容器である蝸牛と考えられていた(末梢由来説)が,近年,蝸牛より中枢側にその責任病巣があるのではないか(中枢由来説)との説が広く支持されている。
●耳鳴の知覚には聴覚野の可塑性変化のほか,意識や記憶,恐怖などを司る多様な脳内ネットワークの変化が関与しているとも示唆されている。
●耳鳴に遺伝子の関与が示唆されているが,現段階では耳鳴関連遺伝子の研究は始まったばかりである。
●耳鳴の発生機序に関しては現在でもまだ不明な点が多く,さまざまな議論が現在進行形でなされている。
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