Japanese
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特集 顔面神経麻痺—新たな展開
《顔面神経麻痺の機能再建・再生医療》
顔面神経麻痺に対する静的再建
Static reconstruction in facial paralysis
松峯 元
1
,
新美 陽介
1
,
櫻井 裕之
1
Hajime Matsumine
1
,
Yosuke Niimi
1
,
Hiroyuki Sakurai
1
1東京女子医科大学形成外科
pp.498-503
発行日 2016年6月20日
Published Date 2016/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201016
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POINT
●顔面神経麻痺があり遊離組織移植などの動的再建の適応が難しい症例に対しては,静的再建の利用頻度は高い。
●眉毛部の麻痺では,効果的な動的再建術が考案されていないことや,正面視では眉毛の高さのみが確保されていれば開瞼障害は生じないため,眉毛挙上術が広く用いられている。
●眼瞼周囲では,原因部位が上眼瞼か,下眼瞼かによって術式が異なりさまざまな術式があるが,手術のタイミングや術式の選択はいまだ定型化されていない。
●口角,鼻唇溝から頬にかけての神経麻痺があり,高齢者や長時間手術が好ましくない症例に対しては静的再建術が施行される。
●近年,顔面神経下顎縁枝麻痺に対する静的再建術式が諸家により模索されており,適応例は限定されるがBidirectional/double fascia graftingは非常に優れた下口唇再建を可能とする術式として期待されている。
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