Japanese
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特集 顔面神経麻痺—新たな展開
《顔面神経麻痺の機能再建・再生医療》
顔面神経麻痺に対する動的再建
Reanimation for treatment of facial paralysis
多久嶋 亮彦
1
Akihiko Takushima
1
1杏林大学医学部形成外科
pp.492-497
発行日 2016年6月20日
Published Date 2016/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201015
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POINT
●顔面神経麻痺に対する再建術は,静的再建術と動的再建術に分けられる。
●麻痺が不可逆性であると判断された場合は,できるだけ早期に表情筋を再利用する動的再建術が行われるべきである。
●急性期に行われる動的再建術としては,残存する神経近遠位端間の神経欠損部へのケーブルグラフトを第一選択とする。
●顔面神経近位端が確保できない場合は,顔面交叉神経移植術や神経移植術,あるいはその両者を組み合わせて動的再建を行う。
●麻痺後,時間が経過した場合は陳旧性麻痺として,部位別に再建術を行う。
●頬部への動的再建術は積極的に行われるべきであり,眼瞼に対しては眼痛,角膜損傷などの症状がみられる場合に動的再建術が勧められる。
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