増刊号 形成外科学界未来予想図
2.人工知能による顔面神経麻痺の評価
木村 武一郎
1
,
成田 圭吾
1
,
多久嶋 亮彦
1
1杏林大学形成外科
pp.S166-S169
発行日 2023年6月30日
Published Date 2023/6/30
DOI https://doi.org/10.18916/keisei.2023130049
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Ⅰ 概 要
顔面神経麻痺の評価として,本邦では日本顔面神経学会において柳原の提唱する柳原40点法が正式に認定されている。柳原法は麻痺の重症度診断と予後診断においては極めて有用だが,Sunnybrook法,House-Brackmann法などの他の主観的評価法と同様に,検者間での誤差が大きいことが問題視されている 1)。ゆえにわれわれは,人工知能(artificial intelligence:以下,AI)により動画内の顔面の特徴点を捕捉する技術であるfacial keypoint detectionを顔面神経麻痺の重症度評価へと転用することを試みた。
本稿ではこれまでの研究の成果を概説するとともに,この技術が向かう「未来」についても述べたい。
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