Japanese
English
特集② 今また結核を見直す
中耳結核
Tuberculous otitis media
近澤 仁志
1
,
小島 博己
1
Satoshi Chikazawa
1
,
Hiromi Kojima
1
1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.724-728
発行日 2015年8月20日
Published Date 2015/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200707
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Point
●中耳結核の臨床症状や臨床所見は近年,古典的な症状・所見から変遷してきており,時に診断と治療が遅れてしまうこと(doctor's delay)が問題となる。
●耳鼻咽喉科領域の結核症例の診療では,医療器具を媒体とした感染拡大の可能性があり,早期発見と早期治療による合併症予防や感染拡大防止がきわめて重要である。
●難治性の中耳炎に遭遇した場合,中耳結核も常に念頭におき診療にあたることが早期診断につながる。
●各種検査法を組み合わせて繰り返し施行することが必要であり,それらの結果を総合的に判断し,確定診断を得ることが重要である。
●初回標準治療は,INH,RFP,PZAにSMまたはEBを加えた抗結核薬多剤併用療法が推奨されている。
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.