カラーグラフ
咽頭(のど)に所見のない咽頭痛
滝野 賢一
1
1聖路加国際病院耳鼻咽喉科
pp.136-137
発行日 1969年2月10日
Published Date 1969/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202537
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のどが痛いというので,舌圧子を使って咽頭腔をよくみても、その訴えに相当するような所見がみられない場合がある.
そのような時,私ども耳鼻咽喉科医は後鼻鏡や喉頭鏡を用いて,鼻咽腔(上咽頭腔)や喉頭腔,下咽頭腔をみることにしているが,そこに咽頭痛の原因となっている所見をみつける場合が少なくない.1-4図はそれらの所見を側視用の内視鏡でみながら撮影記録したものであるが,これほどの激しい所見がなくとも,その部に薬液を塗布すると,‘そこが痛いところです’という.大気汚染との関連も考慮される所見だが,日常臨床において留意したい1つの病型でもある.
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