CPC
鼻腔原発末梢性T細胞型悪性リンパ腫の1例
原田 康夫
1
,
平川 勝洋
1
,
永澤 昌
1
,
夜陣 紘治
1
,
井藤 久雄
2
1広島大学医学部耳鼻咽喉科学教室
2広島大学医学部第一病理学教室
pp.1041-1047
発行日 1989年11月20日
Published Date 1989/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200461
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鼻副鼻腔原発の悪性リンパ腫は,初期治療により局所制御は比較的良好にもかかわらず,放射線照射範囲外の局所の再発ないし遠隔転移をきたし,その結果不幸な転帰をとる例も少なくない1)。当科では,過去14年間に経験した鼻副鼻腔原発の悪性リンパ腫の約60%が,3年以内に遠隔ないし全身転移をきたし死亡している。
今回,我々は発症より3ヵ月の急激な転帰で死亡した,右鼻腔原発の末梢性T細胞型リンパ腫を経験したが,その症例より学ぶ点が多く,ここに提示する。
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