特集 耳鼻咽喉・頭頸部領域の痛み—その機序と臨床
III.非癌性疼痛
三叉神経痛の基本的治療
手術療法の適応と効果
福島 孝徳
1
1三井記念病院脳神経外科
pp.881-884
発行日 1989年10月20日
Published Date 1989/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200430
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はじめに
耳鼻咽喉科,頭頸部外科の領域において,顔面の痛みを訴える患者は多い。顔面痛をきたす原因疾患には種々様々なものがあり,偏頭痛や群発頭痛から始まってSluder症候群,帯状疱疹,副鼻腔炎,悪性腫瘍,歯科口腔外科的疾患,三叉神経痛,舌咽神経痛など多岐にわたる。最も重要なポイントは的確な診断であり,患者の訴える痛みの性質,発作様式,経過等を詳細に問診し,さらにレントゲン,CT,MRIなどの検査を十分に行って原疾患をよく把握せねばならない。本稿では,それらの鑑別診断の要点を述べ,特に三叉神経痛の治療と根治手術(微小血管減圧術)の適応,成績について詳述する。
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