増刊号 画像診断パーフェクトガイド―読影のポイントとピットフォール
部位別診断法
Ⅱ.鼻・副鼻腔
副鼻腔炎・副鼻腔真菌症
瀬尾 友佳子
1
,
野中 学
1
1東京女子医科大学耳鼻咽喉科
pp.124-131
発行日 2014年4月30日
Published Date 2014/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411102821
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画像診断の狙い
鼻閉や鼻漏,後鼻漏,嗅覚障害などの鼻症状を有する患者の鼻内所見で膿性鼻汁や鼻茸,鼻粘膜腫脹を認め,副鼻腔炎,副鼻腔真菌症が疑われた場合,その確定診断には問診やアレルギー検査,画像所見が有用である。特に重症度の把握,手術の適応,治療の効果などを正確に判定するには画像診断が必要である。副鼻腔炎は罹病期間により急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎に分類されるが,特殊型として,歯性上顎洞炎や副鼻腔真菌症などがある。副鼻腔真菌症は,慢性非浸潤性(寄生型),急性浸潤性,慢性浸潤性,アレルギー性副鼻腔真菌症(allergic fungal sinusitis:AFS)の4つに分類される。本稿では,これら副鼻腔疾患の画像読影のポイント,Pitfallを中心に,化膿性副鼻腔炎,好酸球性副鼻腔炎,歯性上顎洞炎,慢性非浸潤性副鼻腔真菌症,急性浸潤性副鼻腔真菌症,AFSの画像診断について概説する。
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