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特集 知っておきたい皮膚科の知識―専門医の診方・治し方
天疱瘡
Pemphigus
鶴田 大輔
1
,
橋本 隆
1
Daisuke Tsuruta
1
1久留米大学医学部皮膚科・久留米大学医学部皮膚細胞生物学研究所
pp.907-910
発行日 2011年11月20日
Published Date 2011/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101994
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Ⅰ.概要
水疱とは,皮膚に水様性液体が貯留し,皮表から透見可能な皮疹である。天疱瘡は表皮内水疱を呈する自己免疫性水疱症である。天疱瘡では,表皮角化細胞間の接着機構であるデスモゾームの主要構成分子,デスモグレインに対する自己抗体(抗デスモグレイン抗体)が形成されるために,表皮細胞間結合が阻害されて水疱が生じる1)。
経過は慢性であり,年余の経過をたどる。治療はステロイド投与が主体であるが,近年さまざまな免疫抑制剤,免疫グロブリン大量療法,血漿交換療法などが併用されることにより,予後は大幅に改善された。
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