特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の検査マニュアル―方法・結果とその解釈
Ⅳ.鼻・副鼻腔の検査
1.嗅覚検査
三輪 高喜
1
1金沢医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
pp.155-160
発行日 2010年4月30日
Published Date 2010/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101605
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Ⅰ はじめに
嗅覚は文化や国民性の影響を強く受ける感覚であるため,現時点で聴覚における純音聴力検査に匹敵するような万国共通の検査法は存在しない。世界各地でさまざまな優れた検査があるが,その中には必ず日本人に馴染みの薄いにおいが含まれている。においの検査に用いるにおいの種類は多ければ多いほど検査としての精度は増すが,それと同時に国による差異も増してくる。本稿では嗅覚検査を分類するとともに,わが国で用いられている基準嗅力検査,静脈性嗅覚検査ならびにニオイ同定能検査について紹介する。
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.