特集 意外と知らない外用薬の知識
耳鼻咽喉科疾患に対する外用薬の効果的な使用法
嗅覚障害
志賀 英明
1
,
三輪 高喜
1
Hideaki Shiga
1
,
Takaki Miwa
1
1金沢医科大学耳鼻咽喉科学
キーワード:
外用薬
,
嗅覚障害
,
ステロイド
,
ベタメタゾン
,
鼻副鼻腔炎
Keyword:
外用薬
,
嗅覚障害
,
ステロイド
,
ベタメタゾン
,
鼻副鼻腔炎
pp.69-71
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000930
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はじめに
わが国の嗅覚障害診療において汎用されている局所外用薬は各種ステロイド点鼻噴霧薬などに限られる。一方でいずれも嗅覚障害に対する効能効果は有しておらず,原因疾患あるいは併存疾患としてアレルギー性鼻炎を有する患者への投与が前提となる。ステロイド点鼻薬において,特にベタメタゾン点鼻液が以前は嗅覚障害に対する第一選択薬として汎用されていたが,副作用の懸念から近年では適応症例の慎重な選択が求められる傾向にある。またCOVID-19に対するステロイド点鼻療法も国内外で試みられているが,エビデンスは十分ではない。
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