特集 薬にまつわる疑問に答える
耳鼻咽喉科頭頸部外科の症状別の薬
嗅覚障害
志賀 英明
1
,
三輪 高喜
1
Hideaki Shiga
1
,
Takaki Miwa
1
1金沢医科大学耳鼻咽喉科学
キーワード:
嗅覚障害
,
ステロイド
,
当帰芍薬散
,
神経栄養因子
Keyword:
嗅覚障害
,
ステロイド
,
当帰芍薬散
,
神経栄養因子
pp.1201-1204
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000306
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はじめに
嗅覚障害に対する主な治療薬として,鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎における嗅覚障害に対する内服ステロイド薬と,ステロイド鼻噴霧薬があげられる。中高年女性に多い感冒後嗅覚障害では,当帰芍薬散の有効性が期待されわが国で慣用的に用いられている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)における嗅覚障害症状により以前より嗅覚障害が注目されるようになったが,現状では基準嗅力検査が一般に普及していないため,耳鼻咽喉科であっても嗅覚障害は専門外来を有する一部の基幹病院に診療を委ねられている側面がある。
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