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特集 診療ガイドライン・診療の手引き概要
1.小児急性中耳炎診療ガイドライン
1.Guidelines for treatment of acute otitis media in children
工藤 典代
1
Fumiyo Kudo
1
1千葉県立保健医療大学健康科学部栄養学科
pp.191-195
発行日 2010年3月20日
Published Date 2010/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101558
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Ⅰ.はじめに
エビデンスに基づいた『小児急性中耳炎診療ガイドライン』1)が本邦で初めて作成され公表されたのは2006年3月であった。このガイドラインは日本耳科学会が中心となり,日本小児耳鼻咽喉科学会,日本耳鼻咽喉科感染症研究会の3つの学術団体の代表者が集まり,ガイドライン作成委員会(喜多村健委員長)のもとで3年にわたり検討された。このガイドラインは中耳炎の診療に従事する医療者や感染症専門の医療者から高い評価を受け,翌年には日本医療評価機構のホームページにも掲載された。それには,『公表後も定期的に改定する予定』と記載されていた。2006年に公表後,ガイドラインに基づく診療の評価を行い,さらに病原体の薬剤感受性の変化など,最新エビデンスをもとに『小児急性中耳炎診療ガイドライン2009年版』2)が出版されたのは2009年1月である。ここでは当初のガイドラインの基本概念と,2009年版の変更点などについて述べたい。
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