Japanese
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特集 診療ガイドライン・診療の手引き概要
2.鼻アレルギー診療ガイドラインの概要
2.Guideline for management of allergic rhinitis in Japan
岡本 美孝
1
Yoshitaka Okamoto
1
1千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学
pp.197-204
発行日 2010年3月20日
Published Date 2010/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101559
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Ⅰ.はじめに
治療内容の向上を目指したガイドラインによる『標準化』は必要である。アレルギー性鼻炎の治療,特に花粉症治療に対する調査から患者の治療に対する満足度は必ずしも高くはないといった報告もあり,治療の底上げが求められている。国内では,1993年に『鼻アレルギー診療ガイドライン』が初めて作成され,現在の国内のガイドラインは2008年に刊行された第6版である。作成の基本方針として,①利用対象はアレルギー性鼻炎の非専門医師を含む幅広い層であること,②治療上の参考となることを目的とし,治療法を規制するものではないこと,③エビデンスに基づいた作成を目指すが,文献万能の得失にも考慮して利便性を重視すること,④日本の保険診療を前提とすること,⑤基本的事項は実施診療に必要最小限の項目にとどめ,基礎,臨床ともに証明の十分でない仮説はできるだけ採用しないことが挙げられている。
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