鏡下咡語
身近な薬になる草花
中野 雄一
1,2,3
1新潟医療福祉大学
2新潟労災病院
3新潟大学
pp.298-299
発行日 2003年4月20日
Published Date 2003/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101005
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身近な草花の中には,かつて大切な生薬であったと思われるものがあります。現在でもアロエを育てている家庭が少なくありません。そんな草花のいくつかを取り上げ,その意外な一面に触れてみたいと思います。
ドクダミを知らない人は少ないと思います。庭先や露地裏にこの花,すなわち白い十字形の四弁で,真ん中に黄色い芯のある花を目にしますと(図1),季節は確実に夏に向かっていることを知らされます。と同時に独特な臭気がよみがえってきます。するとこの匂いのほうがむしろこの花と固く結びついて,何やらこの花には毒が含まれているような気がしてきます。そんなことから名前にドクがつけられたのかも知れません。しかし毒はありません。
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