目でみる耳鼻咽喉科
顔面神経麻痺を合併した伝染性単核球症の1例
村下 秀和
1,4
,
加藤 修
2
,
小野 多知夫
2
,
原 晃
3
1独立行政法人国立病院機構霞ヶ浦センター耳鼻咽喉科
2総合病院水戸協同病院耳鼻咽喉科
3筑波大学大学院人間総合科学研究科
4筑波学園病院耳鼻咽喉科
pp.822-823
発行日 2006年10月20日
Published Date 2006/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100857
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伝染性単核球症はヘルペス型ウイルスに属するEBウイルスが病因として知られており,神経親和性が強く,さまざまな神経合併症を起こすことが知られている1)。今回われわれは神経系合併症のなかでも比較的稀な片側性顔面神経麻痺を合併した1例を経験したので報告する。
症例
患者:18歳男性
主訴:咽頭痛,左顔面神経麻痺
既往歴・家族歴:特記すべきことなし。
現病歴:1999年2月中旬より,咽頭痛,37℃台の発熱を認め,4日後に近医耳鼻咽喉科を受診した。ABPC/SBT点滴加療を受けたが改善せず,同日より左顔面神経麻痺を認めた。また3月上旬より発疹の出現も認めたため,翌日当科を紹介された。
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