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特集 抗菌薬のファースト・チョイス
4.急性副鼻腔炎
4.Acute sinusitis
平川 勝洋
1
,
立川 隆治
1
Katsuhiro Hirakawa
1
1広島大学大学院医歯薬学総合研究科耳鼻咽喉科学・頭頸部外科学
pp.133-141
発行日 2007年2月20日
Published Date 2007/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100825
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Ⅰ.はじめに
急性副鼻腔炎は症状の持続が3週間以内の副鼻腔炎とされており,3か月以上症状が持続するものは慢性副鼻腔炎,3週間~3か月のものを亜急性副鼻腔炎と定義されている。
急性副鼻腔炎の多くは細菌性であり,それらは細菌の鼻粘膜感染にはじまり副鼻腔粘膜に及ぶものが主であるが,鼻入口部,口腔,歯槽部からの炎症が波及し生ずることもある。
いずれの場合も細菌感染は二次的に起こると考えられており,鼻粘膜感染より起こる場合には,通常,ウイルス性の上気道感染やアレルギー性炎症が先行した後に副鼻腔炎症状が増悪する。ウイルスが原因で生じる場合には二次性に細菌感染を起こさなければ自然治癒するが,細菌が原因で生じる場合や二次性に細菌感染を起こした場合には起炎菌に応じた抗菌剤の投与が必要となる。
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