シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際
⑦鼓膜チューブ挿入術におけるクリニカルパス
泰地 秀信
1
1国立成育医療センター第二専門診療部耳鼻咽喉科
pp.793-797
発行日 2006年9月20日
Published Date 2006/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100754
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Ⅰ はじめに
Diagnosis procedure combination(DPC)は,わが国独自の急性期入院医療費の包括払い方式であり,平成15(2003)年度から特定機能病院に,平成16(2004)年度からは一定の基準を満たす民間病院に導入されている。平成18(2006)年度には数百施設が参加するようになった。DPCは,以前に試行されていたDRG(diagnosis related groups)と基本的には同じであるが,違いはDRGが1入院払いであるのに対し,DPCは1日払いとなっていることである。DPCを効率的に行うためには,①正確な診断・分類(ICD分類)と退院時サマリーの作成,②個別患者の診療を的確に行うクリニカルパスの作成・運用が必要となる。当院(国立成育医療センター)では多くの疾患でクリニカルパスが導入されているが,DPCはこれから試行調査を開始する段階である。当院は小児医療を中心に行っている病院であり,小児についてはDPCの基礎的データがほとんど得られていないため,これから予定されている調査は小児のマネージドケアを考える意味でも有意義なものと考えている。
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