目でみる耳鼻咽喉科
腕神経叢に発生した神経鞘腫の1例
鈴木 輝久
1
,
松塚 崇
1
,
鹿野 真人
1
,
大森 孝一
1
1福島県立医科大学耳鼻科咽喉科
pp.606-607
発行日 2005年8月20日
Published Date 2005/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100171
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末梢神経の神経鞘由来の腫瘍は,ほとんどは良性で,頭頸部領域に比較的多く存在するが,そのなかで腕神経叢由来のものは数少ない。腕神経叢由来の神経鞘腫は,術前の神経症状はないか軽度な場合が多い。しかし,摘出術後に起源神経の脱落症状をきたすことがあり,治療上の問題点でもある。今回われわれは,腕神経叢由来の神経鞘腫を経験し,被膜下摘出により,神経脱落症状をきたさなかった1例を経験した。
症例:31歳,女性
主訴:左頸部腫瘤
家族歴・既往歴:特記すべきことなし。
現病歴:1年前より左頸部に腫瘤を自覚したが,痛みなどがなかったため放置していた。家人の勧めがあり,当科を受診した。
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