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特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(3)1989年10月 名古屋
学術展示
硝子体嚢腫の1症例
A case of vitreous cyst
山田 耕士
1
,
平坂 知彦
1
,
山田 里陽
2
,
山本 節
3
Koshi Yamada
1
,
Tomohiko Hirasaka
1
,
Riyou Yamada
2
,
Misao Yamamoto
3
1兵庫県立柏原病院眼科
2医誠会冨士原病院眼科
3神戸大学医学部眼科学教室
pp.712-713
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410908151
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- Abstract 文献概要
緒言 硝子体嚢腫は稀な疾患とされているが大きさや位置によって自覚症状もさまざまであり,過去の報告以上に看過されがちである。また成因については以前より論議されているが,近年組織学的検討がなされ毛様体上皮細胞由来説が有力視されている。今回我々は初診時には検眼鏡的に認められなかった嚢腫壁上の色素様付着物が,再診時嚢腫が眼内を浮遊するに至ってからは,明らかに認められるようになった硝子体嚢腫の1症例を経験した。症例を報告するとともに成因について若干の考察を加える。
症例 65歳,男性。初診:1988年11月29日。主訴:右視力障害。既往歴・家族歴:特記すべきことなし。現病歴:約4年程前より右眼の軽度な視力障害を自覚していたが放置していた。約1か月前より右眼前に丸い物を自覚するようになり近医を受診した。近医にて右硝子体嚢腫の指摘を受け精査言的にて当科受診となった。現症:ツ反応強陽性以外全身的諸検査にて特に異常は認められなかった。
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